第56回日本平滑筋学会総会(2014)の記録
基本情報
- メインテーマ:平滑筋における基礎研究と臨床の融合
- 会長:峯 徹哉(東海大学・医学部・内科学系消化器内科学・教授)
- 副会長:小林 誠(山口大学大学院医学系研究科生体機能分子制御学・教授)
- 会期:2014年8月6日(木)~8月8日(金)
- 会場:新横浜プリンスホテル
〒222-8533 神奈川県横浜市港北区新横浜3-4
TEL: 045-471-1111 FAX: 045-471-0303
第56回日本平滑筋学会総会を振り返って
第56回日本平滑筋学会総会 会長
東海大学医学部消化器内科 領域主任 教授
峯 徹哉
平成26年8月6日から8日まで第56回日本平滑筋学会総会を新横浜プリンスホテルで開かせていただきました。プログラムは例年どおり優秀演題賞候補の講演から始まり会長講演、栗山賞受賞講演と続きました。栗山賞の受賞講演は3題あり、一人目が川崎医科大学消化管内科学 筒井 英明先生で咽喉頭異常感を伴う胃食道逆流症における食道運動異常の役割-プロトンポンプ阻害薬治療に抵抗する因子の解析でした。二人目は九州大学大学院医学研究院分子細胞情報学の斉藤 寿郎先生で血管収縮性の内在性概日リズム形成Rho-Associated Kinase2の役割に関する研究でした。三人目は星薬科大学医薬品科学研究所 機能形態学研究室の田口 久美子さんでGRK2,with β-arrestin 2 impairs insulin-induced Akt/eNOS signaling in ob/ob mouse aortaでした。いずれも素晴らしい内容であり、この学会でしか聞けない組み合わせの演題でした。会長講演は私が行いましたが消化管運動についての私の関わりとしました。内容は消化管運動はカハール介在細胞が関与しており、中でもギャップ結合が重要な働きを行っているという内容でした。特別講演は春間理事長の司会で群馬大学大学院医学系研究科臓器病態学 教授の倉林 正彦先生に講演を御願いしました。彼は循環器内科の教授で東大で私の後輩に当たります。血管平滑筋細胞と血管石灰化について講演していただきました。これもこの学会ならではのことだと思います。
私の学会の目玉のひとつに括約筋関連シンポジウムがあげられます。括約筋はいたるところにありますがこれをまとめたシンポジウムは私が初めて開いたのではないかと思われます。まず瞳孔括約筋収縮機構を旭川医科大学の髙井章教授に講演していただき、下部食道括約筋の制御を岐阜大学大学院 連合獣医学研究科 獣医生理学研究室の椎名貴彦先生に講演を御願いし、更に日本医科大学消化器内科 教授になられた岩切勝彦 先生、横浜市立大学附属病院 消化器内科の稲森正彦先生に臨床的なお話しをしていただきました。さらに十二指腸乳頭括約筋機能の異常を九州大学の臨床腫瘍外科の高畑俊一先生に御願いし、排便制御を東北薬科大学病院消化器外科の柴田近先生に、排尿平滑筋を名古屋市立大学大学院医学研究科 細胞生理学分野 橋谷光先生に、下部尿路機能に対する副交感神経興奮に対して東邦大学薬学部薬理学の小原圭将さんに御願いしました。漢方セミナーを行っていただいた武田宏司先生と若手の会シンポジウムをお世話いただいた先生方、また一般演題を出していただいた先生方に感謝を申し上げて終わりたいと思います。また第57回日本平滑筋学会総会小林 誠先生頑張ってください。
各種委員会
会場:新横浜プリンスホテル
委員会 | 時間 | 場所 |
学会賞選考委員会 | 13:30~13:50 | 会議室321 |
広報委員会 | 13:50~14:20 | 会議室323 |
財務委員会 | 13:50~14:20 | 会議室321 |
編集委員会 | 14:20~15:10 | 会議室321 |
理事会 | 15:15~16:25 | 会議室323 |
評議員会 | 16:30~18:00 | ファンタジア |
総会
会場:新横浜プリンスホテル・ノクターン
学術集会
第56回日本平滑筋学会総会優秀演題賞(賞状及び賞金)受賞者
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応募者数:8名
- 椎名貴彦,内藤清惟,中森裕之,志水泰武(岐阜大学大学院 連合獣医学研究科 獣医生理学研究室)
演題名:セロトニンによるスンクス食道平滑筋の収縮反応
- 伊藤一真,吉村 真,三上 尭,アヌポン・モンダル,坂田一郎,坂井貴文(埼玉大学大学院 理工学研究科)
演題名:食虫目スンクス胃におけるモチリンとグレリンによる食後期強収縮制御
- 梶 典幸,村田幸久,尾崎 博,堀 正敏(東京大学大学院 農学生命科学研究科 獣医薬理学・放射線動物科学)
演題名:IFN-γ/LPSシグナルはInterstitial cells of Cajalのペースメーカー機能を障害する